ロシア民話「大きなかぶ」をベースに、ハルモニたちの「自分が一番輝いていた頃」の手作り人形が次々と登場する、トラヂ人形劇団・旗揚げ公演版「大きなマヌル」 。撮影・編集をへて動画配信されましたので、ぜひご覧下さい!
コロナ禍のハルモニの「交流活動を止めない」という想いで守ってきたウリマダンで取り組んできた人形劇「大きなマヌル(にんにく)」が、ついに完成し、動画として広く配信されることになりました。
ウリマダンに通って来るハルモニたちを中心に、ハルモニたちと共に日ごろの活動を続けている人たちみんなが力を合わせ、試行錯誤を繰り返しつつ完成させた「大きなマヌル」をまずはご覧ください。
コロナ禍で、電車・バスで通って来る共同学習者のウリマダンへのリアル参加が困難になったとき、それでもハルモニたちの集い・語り・交流を続けたいという想いを可能にするための模索が始まりました。
そんな中で浮上してきたのが、紙で作ったペープサイト風な人形を使って劇をするという案でした。提案したものも受け取った側も、具体的なイメージの湧かないままのスタートで、完成まで行きつくのかという不安がいっぱいでしたが、人形作り、台本作り、練習、また台本の直し、人形の動きの練習、リハーサル、ハルモニたちも利用しているデイサービスでのお試し公演、そして、撮影へと進みました。
最初のうちは、何をやっているのか要領のつかめなかったハルモニ・共同学習者も、だんだん流れに乗っていけるようになると、熱が入り、芸人魂まで生まれてきたように思います。
この活動で心に残ったことは、「人生で一番輝いていたころの人形を作って、その姿で登場しよう」と語りかけ、各ハルモニからその時を選んだ理由やそのころの暮らしについて、共同学習者が聞き取りを行ったところ、本当に懐かしくも心打たれる場面や、これまでとは違った切り口での聞き方をしたことで、新たに思い起こされた場面が語られて、汲めども尽きぬハルモニたちの人生の奥深さを知るとこととなりました。
これらの聞き取りを埋もれたままにしてはいけない、との思いをしている共同学習者によって、近いうちにまとめて冊子にして皆さんにお届けする準備もできました。
気が付けば、この間ハルモニたちの魅力に引き寄せられて、若い共同学習者が二人参加してくれるようになりました。自転車で通ってこられる距離の、頼もしい二人です。
今回の人形劇活動も、結局はハルモニたちの秘められた力によって、内容の濃い作品に仕上がったことが、完成した動画を見ればよくわかります。ハルモニ、今回もたくさんのプレゼントをありがとう! たくさんの人に見てもらいたいです。(M)